転覆病:その原因・症状・治療・予防

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金魚愛好家の皆様こんばんは!今日は金魚が天地逆さまになってしまう「転覆病」についてご報告したいと思います!
「必ず治る対処法〜」的なサイトもあって驚きです、よくもまあ「必ず」とか言えたもんやな。そんな方法ないですよ。
症状も原因も多数ありかつ未解明な部分が多く、ましてや決定的な治療法も確立されていません。
そんななかで、特に初期なら治る可能性のある対処方やもう少し突っ込んだ情報などを適当に調べてみました。私の経験も絡めてますが、、まあこれはアテにせずお付き合い下さい。

【転覆病の症状】

《初期》

必ずしも最初から綺麗に上下逆さまに引っ繰り返る訳ではないんですよね。初期は身体が前のめりになったり、ちょっと傾いたりします。
そして底に行けず浮いてる状態が多くなります。傾いたりしなくても浮いて自由に潜れない状態にあることも多いです。
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これはお尻が上になってしまった高頭パールです。

また、逆に沈んだまま時々浮上できなくなることもあります。
どちらもしばらく餌を与えなければ元通りに泳ぐこともあります。

《進行すると》

やがてお腹を上に引っ繰り返ったまま元に戻れなくなってしまいます。
完全に引っ繰り返ることはなくても、ずっとお尻を上げたままや、横になったままの場合もあります。

さかさま・ケツ上げ・横など色々でもパターンとしては
・変な状態のまま浮いちゃってる
・変な状態のまま沈んじゃってる
・変な状態だが浮き沈みは自分でコントロールしている
・変な状態のまま餌はしっかり食べる
・餌を食べる時等、時々元の状態に戻る
・変な状態のまま餌も食べない
などがある様です。勿論、他の病気で瀕死の状態になり引っ繰り返っているのは転覆病ではありません。

瀕死は別にして、どうもいっしょくたに「転覆病」としていいのかさえわかりません。
転覆しても長期間生きる場合も、比較的短時間で死に至る場合も両方多数が報告されています。
浮いてるだけなら「浮き病」ってのもあるようですし。ただ、浮き病の原因の一つが転覆病であるとされていますし、引っ繰り返らなくても浮いたままなことは非常に厄介です。
なによりこんな状態の金魚 可哀想で見てられませんよね。

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【転覆病の原因】

琉金、オランダ、らんちゅう、ピンポンパールの様な丸物に発症しやすいとされます。
発症の原因が完全に解明されているとは言えません。
またまたニチドウさんのHPをリンクさせて戴きますので症状の画像を含めご参照願います。

《浮き袋の異常》

代表的な原因として考えられています。二つある浮き袋のうち一つまたは両方がなんらかの要因で収縮してしまい平衡を保てなくなるというものです。
「何らかの要因」とされていますから根本原因は不明です。

《神経の異常》

レントゲン撮影により浮き袋に異常がなくとも転覆する金魚が多いことが判明しています。これは脊椎内にある平衡感覚を司る神経に異常が発生しているためとの研究結果が出ています(どうぶつ出版川田洋之助著「金魚の医・食・住」(2007年発行)より)。

《消化器系統の不良》

食べ過ぎや餌の腐敗等で消化器官が不調に陥った場合もこの様な状況になることが多いです。給餌が原因でなくとも体調不良である場合も消化器系統は悪くなることが多いですよね。

《他の病気や体調不良》

私の場合は肛門の感染症?(赤斑病か?)が悪さをして傾きつつ浮いたり、時々ちゃんと泳いだりを繰り返したらんちゅうがいました。
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糞がなかなか出なくて消化器を含め内臓はかなりやられていたと推測してます。
この様に体調不良や他の病気が転覆を引き起こす(浮き袋や神経や消化器官の異常を引き起こす?)場合も多いです。

《その他の原因》

その他にもネットでは色々な原因が語られています。

[エア食い]

水面でパクパクやりすぎてお腹に空気が溜まり浮いたり、転覆すると言う説です。

浮上性の餌だと起こりやすいとされます。
確かに浮く金魚の糞は透明チューブの様に空気が入ってることが多いですね。浮き袋や神経の異常ではなく、腸内のエアーが多いため浮く場合もあると思います。
しかし、浮く金魚以上に猛烈にパクパクやってても浮かずに問題ない金魚がほとんどです。この様な金魚の糞は重厚?で水槽底部に沈みます。
うーん解りませんね、、、
よく分かりませんがパクパクしてダメになる金魚はやはり「何らかの問題」を抱えていると考えた方が良いのではないでしょうか。

[飢餓転覆]

上記エア食いの原因は餌が少ないため水面でパクパクしてしまうこと(飢餓状態)にあるので、餌は多めに与えた方が良いとの考えです。
本来金魚は少なめな餌で健康に飼育できますから、それを考えれば理にかなった説ではないと思います。

基本餌の与えすぎには注意です。

[偽装転覆]

餌を取る時などは正常な体勢だが(本当はちゃんと泳げる)、普段まったりしている時は「引っ繰り返った方が楽なこと」を覚えてしまい、食事中等以外は転覆しているとする説です。
そもそも「引っ繰り返った方が楽」なこと自体が異常な訳で「偽装」云々の考え方が論外です。

[体型によるもの]

転覆は丸物に発生しやすいですが、丸物でも垂直方向の重心位置の違い等で発生しやすい個体がいることを経験的におっしゃる方もいます。
またピンポンだと大雑把に「まんまるよりは多少細っそりした方が転覆のリスクは少ない」との情報もあり、物理的にも「なりやすい・なりにくい」のと体型は関係ありそうです。
ただ、私の様な未熟者には購入時の見極めはちょっと難しいですね、、
ピンポンも丸い子は可愛いですし、こればっかりは、もう腹を括って迎え入れた子を育てるしかないっすよね、、

【治療法】

決定的な治療法は確立されてまへん!
でも、やれることとしてはなんぼかあり治療実績もあります!

《加温+食塩浴》

有効な薬はないとされており、「25度〜30度に加温して、0.5パーセント前後の食塩浴」程度しか治療法がみられません。
初期の場合や消化不良が原因なら有効だと思います!
特効薬とかないですから、取り敢えずこれで行くしかないですね!

《化膿に注意です!》

浮いて水面からお腹やお尻が出っぱなしだったりすると出たとこから化膿しちゃう場合が多いんですよ。沈んだままで底砂で擦れて化膿する場合もある様です。

imageこの高頭パールはお尻が水から出たまんまで化膿してしまいました。穴あき病赤斑病などの感染症に発展しない様に注意です。

食塩浴で早く自由な体勢を取れる様にしてやって、化膿が観られたらグリーンFゴールド顆粒等の薬浴を併用してやる方が良いです。リンクにメーカー推奨の方法や私なりの方法が書いてありますので宜しければご参照下さい。
浮いたままだと薬浴の意味がないところが辛いですが。

【治療が難しいなら予防じゃ!】

《餌の与えすぎ注意》

何と言っても餌は控え目が無難です。
先ほどの「飢餓転覆」説で餌を沢山あげて回復したとの情報もありますが、こんなのはリスクが大きいですから普段から餌は控え目に与えるべきです。

[餌は浮上性?沈下性?]

普通はエア食いしても問題ない(エアは食わない?)が、問題が出る金魚もいるってことは、万一を考えて水面に漂う餌より沈下性の方が安心なんじゃないでしょうか。理屈と言うより私はその方が安心出来ますので沈下性の餌を与えています。

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感想(44件)

ただ、「沈下性の餌をやってれば転覆が防げる」でないことは確かで総合的な注意が必要なことは言うまでもありません。
完全な浮上性ではありませんが「浮遊性」(最初浮いていて徐々に沈む)の餌であるキョーリンひかりフレークが「一番ええねん」と言ってソフトボール大の巨大ピンポンを何匹も育成している人もいますし。

《全てに関して水質》

やっぱどんな事にも水質を良好に保つ事が大事ってことっすよね。
水質維持に関して特に独自ノウハウがないなら「週に一回三分の一程度」の水換えをきちんと継続するのがいいと思います。

《水温管理》

養魚場やベテランの方は屋外飼育で自然のまま素晴らしい金魚を育成されています。産卵、型や色の維持向上にはそれが望ましい様です。
しかし初心者は冬場はヒーター使用の加温飼育が絶対安心です。真冬でも18度から23度とかで加温して飼育されることをお勧めします。

《エプソムソルト浴》

エプソムソルト(硫酸マグネシウム)の飼育水への添加は初期治療に有効だとの情報が多く、私もそうじゃないか思います。
ネット検索されると情報収集できます。
しかし、実施する時の濃度に関して私のやったのはダメと言う情報もあり、ちゃんと調べてから別途報告したいと考えています。
えー誰も期待してないでしょうが、、

 

以上、、、
本日も私では答えは出ませんでした、、、
兎に角転覆病の有効な治療法が確立されることを祈ります。
海外ではどうなんでしょうか?いい治療法あります?
こう見えても私は英語がプロペラなので調べてみますかね。

それでは皆様ご機嫌よー

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