エアレーション エアストーンは必要か?

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金魚や熱帯魚を愛する皆様こんばんは!

私は金魚や熱帯魚、エビなどを飼育していますが、一般的な魚類やエビなんかの場合、水中からえら呼吸で空気(酸素)を取り込んで生きておられます。水中に酸素が存在することが必要であります。
本日は飼育水槽に空気(酸素)を送り込む「エアレーション」に関して適当に書いていきたいと思います。
私が金魚始めた頃には「気泡の細かいエアストーンを使ってやることがエアレーションの効果を高める」なんて良く出ていました。方や「気泡の大小ではなく、水面が波立っていれば良い」との考えも当時からありました。

はて、そんな感じでエアレーションについて行ってみましょう。

【エアストーンの気泡の大小は関係あるのか】

《気泡の大小は関係ない》

かつては、
「同じ1分間に1000ccの空気を送り込むなら、気泡が小さい方が表面積が大きいので、空気を沢山取り込める。よって気泡の小さいエアストーンを使うべし。」
との考えがありました。

「大きな風船を合計1000cc分作るより、小さい風船を1000cc分作る(小さいのを沢山つくる)ほうが、同じ1000ccでも表面積が大きく取れて空気がよく触れ合う」と言った感じです。

また、「気泡が小さい方が浮力が小さく水中に長く留まるので好ましい」との考えもありました。

しかしながら皆様ご存知の様に、今日ではエアストーンの気泡が大きいか細かいかは溶存酸素に関係ないと言うのがほぼ定説です。

《水の動きが重要》

気泡の大小ではなく「溶存酸素量(どれだけ酸素があるか)は水槽内の水の対流(動き)や水面の水の動きが重要」というのが定説になっております。

酸素は水と触れ合うことによって取り込まれます。
水槽の水面の様な広い面積で水と空気が触れ合うレベルでの議論に比べ、たかだか気泡の大小による表面積の差など「屁」だと言うことです。

お風呂でおならをしてしまったお父さんにとっても、おならの泡の大小など「屁」みたいなもので、「お風呂でおならをしたんだが、気泡がデカイ様な気がして、小さい方がお湯に良くガスが取り込まれると思うんだが君たちの見解はどうかな?」と奥さんや娘さんと議論するより、「お父さん最低!」「中身出てないでしょうね?!」などと言われないことの方が重要なのは言うまでもありません。

個人でかなり突っ込んだ実験をされている方もおられ驚嘆します。下記にリンクさせて戴きます。(エアストーンの気泡に関してですよ。念のため)
「アクアリウム エアレーション・気泡と溶存酸素の関係その1」

《どの様な水の動きが良いか》

酸素は水面で水と空気が触れ合うことにより取り込まれます。
ですから、水面を水が良く動いて(流れて)いる事が重要です。
そして、水面で酸素を取り込んだ水は、酸素の少ない水槽の底の方へ行く事が好ましいです。
更に酸素の少ない底の水は上に行って空気と触れ合う、、
この循環、繰り返しによって酸素が効率よく取り込まれます。
「水面での水の動き」は「波立つ」状態が接触面積を稼げて良いでしょうが、表面がゆったりと流れて、底と上が循環していれば、特に問題無いようです。

エアポンプ、エアストーンでのエアレーションはこの水の循環を作り出す役割を担っていたのであって、気泡の大きさは関係なかったんですね。
むしろ、それなら浮力が高い泡の方が良いので、気泡の大きい(概して安物に多い)エアストーンの方が良くね?

【エアポンプ・エアストーン不使用でも可能】

《通常の濾過装置で十分なケースも多い》

上記の水の動きは、エアポンプ・エアストーンを使用せずとも、通常の濾過装置を運転することにより実現可能なケースも多いですよね。

上部フィルターなど正に理想的ではないでしょうか。

底面フィルター外部フィルターでも給水口と排水口の位置次第で実現可能です。リンク先をご参照下さい。
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西東社白石光監修「カラー図鑑金魚選び方・飼い方・病気」70ページより。

その意味でも底面フィルターやスポンジフィルターの駆動をエアリフトにするかポンプにするかも酸素供給に大きな関係はありません。

よく「エアレーション不要論」なるものがありますが、これは「酸素供給のアクションは不要」と言うことではなく、「エアストーンを付けなくても酸素供給のアクションが起こっている場合があり、その時はエアレーション不要」ということにすぎません。

《水の循環が少ない場合はエアストーンで強化》

濾過装置を付けていても水の循環が少なかったりする場合はエアストーンを付けてエアレーションし、水の循環を助けてやれば良いと思います。循環が強化されることにより酸素供給はもちろん、濾過効率もUPするはずです。

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【水温水質により注意】

詳細なデーターは省きますが、水温や水質によって水中に溶け込むことができる酸素の量は変化します。

《高温時注意》

水に溶けるMaxの酸素(飽和溶存酸素量)は温度が高い程、塩素イオン濃度が高い程低くなります。
塩素イオンはややこしいとしても、高温時は注意が必要かもしれません。
ただ、「水温20度でMax溶ける酸素が必要な匹数の金魚を飼っているので、これが30度になったらMax値が減って酸素不足になる」なんて状況は、これ自体問題だと思いますけどね。

《有機物多いの注意》

また水中の有機物の量が多い程、酸素を消費する微生物が多量に発生するケースが多く、水中の酸素量は減ってしまします。
そうでなくとも濾過バクテリアが多量に発生しているアクアリウムの水槽ですから注意が必要です。

《不安ならエアストーン追加》

まあ、有機物が増えすぎない様に水質管理に気をつけるとして、水温での酸素量も「夏でも冬でも魚が元気な酸素量・匹数を保つ」ってことでいいと思います。
先程同様に濾過装置のみで不安ならエアストーンのエアレーションで補ってあげましょう。

お風呂でおならをしてしまったお父さんにとっても、お風呂の水温とおならの泡の溶け込みの関係など「屁」みたいなもので、「お風呂でおならをしたんだが、お湯の温度が高い気がして、温度が低い方がお湯に良くガスが取り込まれると思うんだが君たちの見解はどうかな?」と奥さんや娘さんと議論するより、「お父さん最低!」「中身出てないでしょうね?!」などと言われないことの方が重要なのは言うまでもありません。
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【他にもエアストーン付けるメリットはある。気泡の細かいエアストーンも良い。】

他にもエアストーンでエアレーションするメリットは色々あります。

《鑑賞性》

個人の感じ方次第ですが泡が水槽を漂う様は見ていてとても綺麗です。
これは趣味レベルでは結構重要で、自分も嬉しいですし、人から「綺麗だねー」と言われる要素が増えることは飼育のモチベーション向上につながります。

付ける場合、費用が許すなら気泡の細かいエアストーンの方が見た目は美しいです。
少し高いですが、「いぶきエアストーン」はオススメです。
気泡が細かく均一でかつ、丈夫で崩れたりしにくい。少し目詰まりしても歯ブラシなんかでごしごしやれば回復します。
どうせいぶき付けるなら最低これくらいの長さの物を使ってエアカーテン的にしたいところです。

いぶきエアストーン セラミックエアストーン 直径18×300 #100 エアーストーン【HLS_DU】 関東当日便

価格:840円
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感想(224件)

ポンプやチューブとのセットもありますね。

いぶきエアストーン 直径18×150 + SSPP-3S+逆止弁+キスゴム×3+チューブ3m 45~60cm水槽用エアーポンプ 関東当日便

価格:2,960円
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感想(73件)

このエアポンプは静音性など評価が高く定番です。
またセットにも含まれていますが、エアポンプを止めた時にエアストーンから水が逆流しない様に「逆止弁」は付けといた方が安心でしょうね(水槽より上の位置にエアポンプを置くなら不要です)。

いぶきエアストーンはホームセンターなどでは置いていないこともあります。それに比べてスドー社の「バブルメイト」シリーズは比較的置いてるお店も多い様で、このシリーズも値段の割に細かい気泡を出してくれてなかなか良いです。

《油膜が消える》

残り餌や糞等の有機物が原因なのか、水槽の水面には油膜(油じゃない?)状物が張ることが多いです。
これは濾過装置のみの水の流れでは取れないことがあり、エアレーションすると取れる場合が多いです。
「エアレーションで水が混じるから消える」との説明がありますが、濾過装置でエアレーション以上に水が混じることがあっても消えない場合はあります。そこで「気泡がはじける時に消える説」があります。どっちでも消えればかまいません。

水面の油膜は「水面からの酸素の取り込み」を弱めてしまうとも言われており、酷い場合はエアレーションしてはいかがでしょうか。

《病気等での隔離に》

病気になってしまって隔離・薬浴が必要な場合は何らかの方法で酸素を供給してやった方が良いので、隔離水槽やバケツにエアストーンを入れて対応する場合が多いです。
あまり激しくならない程度に水を循環してやりましょう。

《水温を若干下げる》

気泡がはじけて蒸発する時の気化熱で若干ですが水温が下がります。はじけが多い箇所に冷却ファンを当ててやれば効果アップとの情報もあります。
これは夏場はメリットでしょうが、冬場にわざわざヒーターをつけている時などは暖房効率が下がります。
また水の蒸発量は多くなります。

【エアレーションのデメリット】

当然、デメリットも色々報告されています。

《騒音》

エアポンプを使用した場合の騒音についての感じ方は個人差があります。自分が気にならないならどうでもいいですが、家族なんかから「うるさい!」と言われたら深刻ですね、、、
ポンプやエアストーンを比べるか、もしくは付けないかしかないです。

[エアポンプの音]

ポンプの音の大きさ(ぶーん)はできるだけ静音性の高い製品を使うしかないと思います。空気の突出量を調整できるなら少なくした方がポンプの音は小さくなります。またポンプは振動しますから何かに接触していると音が響きますので、これも注意が必要です。
音を防ぐ意味でエアポンプを何かで囲むという手もありますが、これも返って音が響いたりしてそれほど簡単ではありません。

[エアストーンによる音に違い]

大きな気泡の安いエアストーンは「ぶくぶく」とある意味下品な感じの音ですが、細かいエアストーンは「しゅわ〜」と上品な音がします。あくまで個人の感覚ですが。
先程の「いぶきエアストーン」はその意味でも優れていると感じます。

《泡跳ね、泡飛び》

気泡が水面に行ってぱっとはじけて無くなる時に、いくばくか水が飛びます。それが飛び散ると水槽の外側が汚くなったり、水槽を置いている床に水滴が落ちたりします。
水槽の上にガラス蓋等を置いた方が良いでしょうね。

《魚に対して》

[強すぎ注意]

魚体に関する負担としては、あまりにも水の循環が激しいと良くないのは当然で、そもそもそこまで強いエアレーションはすべきでないと思います。

[エア食い?ベテランは敬遠?]

金魚や熱帯魚がエアレーションの泡を食べることで問題が起きるとされる「エアー食い」、「エアー噛み」なども報告されていますが、私ではわかりませんので、不安な方はネットやショップで情報をお取りになる様お願いします。
ただ、普通はそんなもん問題になりませんし、「エア食いがあるのでベテランはエアレーションを敬遠することが多い」などと言うことはありませんので安心して下さい。

《水草水槽におけるデメリットはお調べ下さい》

水草水槽でのエアレーションは二酸化炭素が抜けてよろしくない等、私はわかりませんのでお調べ下さい!
ただ、水草水槽でも消灯時はエアレーション必要なんですかね?→水草水槽.com様の記事「水草水槽で忘れがちな酸素!エアレーションの重要性

【最後に】

《理屈は変わっても有効性は変わらない》

ひと昔前のエアレーションの考え方と理屈は変わってきましたが、「酸素の供給」という意味では今だ有効な手段であることは変わりありません。

濾過装置のみで問題ない環境なら不要ですが、心配ならエアストーンでのエアレーションを導入してやりましょう。
また、いざと言う時も考えてできればセットを持っていた方が良いと思います。

《名セリフ》

水槽の油膜に悩まされている金魚愛好家ベジータ(サイヤ人)が、エアレーションのおかげで全く油膜のないカカロット(サイヤ人)の水槽を見てブチ切れ、自分の水槽にエアストーンを10本入れて叫んだ言葉

はじけてきえろっ!!!

色々適当に書きましたが本日はこのへんで失礼します。
それではみなさまごきげんよ〜

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