金魚愛好家の皆様こんばんは〜
えー何故か昔使っていた「底面フィルター」が妙に懐かしくなり、なんか書きたくなってしまいました。
底面式は掃除がちょっと面倒ですが濾過能力が高く低コストな大変優れた濾過装置です。
もちろん金魚にも十分使えます。
本日はそんな底面フィルターについて、「仕組み→メリット→デメリット→メンテナンス→楽(微妙)なリセット方法」の順に書いて行きたいと思います。適当に。
私の経験(たかだか10年ちょい)のなかでは一番長く使った濾過方式です。単独で使って、それから上部フィルターと併用したり。
今度は外部フィルターと併用などなど
「試行錯誤」という言葉を借りたただのアホ飼育者、、、
しかし、どんなにアホな事をしようと、うちの水槽の底には底面フィルターがあったのです。どんな時も底で頑張ってアホな私を底支えしてくれた
「いつもソコには君がいた!!」
では底面フィルターについて行ってみましょう!
目次
【底面フィルターの仕組み】
皆さん知ってるのでどうでもいいんですが。
水槽の底に「スノコ」(フィルター)を敷きその上に砂利を敷く。エアリフトやポンプで水を底から引っ張る。
水が砂利を通る時に、砂利に生成したバクテリアによってアンモニア等を分解します。
【底面フィルターのメリット】
《本体が安い。ろ材が安い。》
〔安いっすね、本体。〕
だって構造がシンプルだから。それにそうそう壊れるものではない。
ニッソー バイオフィルター60(緑パケ) 60cm水槽用底面フィルター 関東当日便 価格:680円 |
上のは昔からあり実績十分の素晴らしい製品です。
他社製品もたくさんあるので評判や好みで選べば良いと思います。
私はジェックス「ハイドロフィルター」を愛用していました。
これは、ただのスノコではなく水が葉っぱの「葉脈」状に流れる様になっていて、(屁のツッパリ程度でも)水の淀みが起きにくい構造になっていました。
「これが一番いい」と言う人もいらっしゃいますね。結構ファンがいた製品だったですが、残念ながら終売になってしまったとです。
でもまあでも、どれもおんなじでしょう!
〔安いっすね、ろ材。〕
だって底面フィルターはろ材が砂利だから。砂利は安いし半永久的に使用できます。
砂利はソイルを使う場合もありますが、金魚や普通の熱帯魚では大磯や五色等の砂利がいいでしょう。
量は60センチ水槽なら10kgで十分。
もう少し足しても良いかもしれませし、もう少し少なくても大丈夫です。8~10kg程度でろ過能力は十分。
何れにしても安いです。
砂利は「中目」とかの「大きくもなく小さくもなく」が無難でしょう
価格:960円 |
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〔エアーポンプ等が必要です。〕
ただエアーを送るエアポンプは別途必要です。そんなに高くないですけどね。
エアポンプ人気定評NO1 水作 水心 SSPP-3S エアーポンプ 価格:1,790円 |
60センチ水槽なら静音性に定評のあるこの「水作SSPP-3S」で良いと思います。
心配ならもうワンランク上の「2S」でしょうが値段は高くなります。
水作 水心 SSPP-2S エア量ダイヤル調整式 60~120cm水槽用エアーポンプ 関東当日便 価格:2,600円 |
エアポンプは静音性以外なら「大は小を兼ねる」です。
迷ったら大きめの「SSPP-2S」を購入すべきです。
〔水中ポンプもいいよ〕
また、送水にエアリフトではなく水中ポンプを使用しても良いです。
ソイルを使うなら、水中ポンプ付属のアクアシステムズ「プロジェクトフィルター」の様な少し高価な製品を検討すべきですが
普通に底面フィルターでろ過するなら安価な水中ポンプで十分な濾過能力を発揮してくれます。
エアポンプの様にぶくぶく言わないし水を回すパワーは水中ポンプの方が強いですから、更に強力なろ過能力が得られます!
水中ポンプは底面フィルター(スノコ)から立ち上がったパイプの上か下につなぎます。
市販の各製品はパイプにつなげる様に付属品がついてます。
オススメの水中ポンプは
60センチ水槽ならカミハタのRIOプラス180ですね!
安価で静かで耐久性も結構いいし付属品も多いです!
50Hz カミハタ Rio+(リオプラス) 180 流量3.6リットル/分(東日本用) 関東当日便 価格:1,750円 |
《底面フィルターは濾過能力が高い》
〔ろ材の量(容積)が大きい。沢山入る〕
底面フィルターの場合、砂利は深さ5cm程度敷く等の意見が多い様です。もう少し少なくて良い気もしますけどね。
仮に、4cm敷いたとします!
フィルター自身の厚みがあるので超大雑把に正味3cmが砂利とします。
60センチ水槽で砂利を3cm敷いたとして、これまた超大雑把に計算すると、
・3cm×幅59cm×奥行29cm=5133cm²で約5リットル
仮に60センチ水槽に5cm敷いたとすると同様に
・水槽に砂利5cm敷いた場合(砂利正味4cm)なら約6.8リットル(超大雑把)
60センチ水槽に底面フィルターを設置して、大磯を4cmから5cm敷いたら少なくとも5〜7リットルのろ材が得られるということです。
んー?厚さ4〜5センチだと実際はもうちょい入ると思います。適当だから。
ま、どっちにしても、底面フィルターのろ材容量は60cm水槽なら5〜7リッターはあるので、同じ60センチ用の上部や外部フィルターよりずっと多いです。
〔砂利はつるつるだけど濾過バクテリアはちゃんと生える〕
砂利は高性能ろ材の様にザラザラしておらず一見濾過バクテリアの定着が悪い様な気がします。
でも、そんな心配はご無用でちゃんとバクテリアはバイオフィルムと呼ばれる膜を形成して砂利の表面に定着します。安心して下さい。
ツルツルの表面にネバネバのバイオフィルムが形成されそこにろ過バクテリアが十分に育成されます!!!
だから大磯でも五色でも大丈夫!!
つるつるですみません!でも髪の毛が生えなくてもバクテリアは生えます!
〔ろ材の表面積も大きい〕
バクテリアはろ材や砂利など個体の表面に定着しますから、表面積が多く稼げるほど濾過バクテリアを沢山定着させる事ができます。
大事なのはろ材の容積じゃなく表面積であって、そのあたりは砂利は大丈夫でしょうか、、、
単純に「表面積」として考えるなら、
高級ろ材「直径1cmの球(例えば球形セラミックろ材)を5リットル分」と
大磯「直径5mmの球(例えば砂利)を5リットル分」
で比べると直径5mmの球の方が(小さい方が)表面積は大きいです。
砂利の方が表面積も稼げて優秀じゃん!
となりそうですが、高性能ろ材はこんな「単純な表面積」ではなく、
表面にミクロな穴が無数に開いていて(「多孔質」)、同じ「球」でも凄まじい表面積を持っています。
私も大好きなエーハイム「サブストラットプロ」なら1Lあたり約450m²もあります。はあ、とんでもない広さ、、、、
しかしながら、この様なミクロな多孔は一定期間で有機物が詰まってしまいバクテリアがバイオフィルムを形成して定着するのになんら機能しなくなりますから(最初から機能しない?)
意味ありません!!
「1Lあたり約450m²」とかは実際は意味ないんですよね(適当ー)。
もっと大きな「でこぼこ」や「ザラザラ」はバクテリアが定着できる表面積が多少稼げるのでそう言う意味ではセラミック系やガラス系のろ材は良い(見た目の大きさより表面積が稼げる)かもしれませんね。上部や外部Fでは細い砂利は実質使えませんから適材適所です。
要は多孔質ろ材は見た目の表面積を大幅に逆転できるほどの機能はないと考えていいと思います。
つまり「他のろ過装置で多孔質ろ材で行けてるんやったら、底面濾過は砂利で行ける!」ちゅうことです。心配なし!
だから底面Fは濾過能力高い!!
《酸素供給もほぼ十分》
21世紀の「エアレーション」の考え方は、「細かいエアストーンの泡が水と触れ合って酸素が取り込まれる」と言うのではないです!
エアストーンからの空気の泡が水中で水と触れ合って取り込まれる酸素量などはクソ!!!です
飼育水槽に酸素を取り込む為のエアレーションとは
(エアストーンの泡の力(エアリフト)でも水中ポンプの力でもなんでもいいから)水槽底部の水を水面に押し上げる
→水面に水の流れを作る事により空気と触れて酸素が取り込まれる
→酸素を取り込んだ水が底に行く。
を繰り返すのがエアレーションです。
底面フィルター良いじゃないですか!
正にこの流れを実現できます!
西東社白石光監修「金魚選び方・飼い方・病気」(2004年発行)69ページより
エアポンプでも水中ポンプでもなんでも良いから「底から吸って上にあげてー」の繰り返し!
水面に水の流れが出来る様にパイプの高さを調節してやれば通常の飼育環境ではまず酸欠はないです。
過密等で不安な時や、あまりにも水の動きが少なそうであればエアストーン等を追加してやれば良いです。
またエアーポンプによるエアリフトと水中ポンプを使って駆動した場合の酸素供給に関しても本質的な違いはありません。水がどう動くかの問題だけです。
エアレーションや酸素の供給に関しては別途書いていますので、是非リンク先をご参照下さい!
《とにかく実績十分!》
私ごときが色々リクツヘリクツを書きましたが、底面フィルターが優れいるのはもう実績で十分に証明されていますよね。お店の水槽も底面フィルターが多いですもん。大事な商品の管理にも信頼性がありかつ低コストの底面フィルターです。
【底面フィルターのデメリット】
はい。メンテナンスがメンドいのがデメリットです。
はい。水草に向かないとかはメンドいのでカットです。
《定期的に砂利掃除が必要》
砂利に落ちた糞や残り餌は有機物を分解するバクテリアや硝化バクテリアによって分解されていきますが、分解されずに表面や砂利内部に残ってしまう事があります。
上部フィルターならウールマットの洗浄や交換で簡単ですが、底面フィルターは砂利を掃除する必要があります。
また、
「俺の底面、全部糞を分解するぜ〜。残らないぜ〜。」
と言う方や
「『くそぶんかいするんです』という酵素使ってるから、金魚の排泄物は見当たらないざます。」
という言う方も、糞が分解された最終物(デトリタス。カス)が出てきますので、糞が残っていても残らなくても砂利ごと掃除が必要なのであります。
水換え時に水作プロホース等で砂利のゴミごと水を出していきましょう。
これ結構 か い か ん で気持ち良いんですよね。しかし時々めんどくさくなる、、、
理想は週一、無理なら少しサイクルを開けるとかするしかないですねー。底面濾過でなくても砂利敷いてれば掃除必要です。
《リセット(?)すべきか?そのやり方》
この様に定期的に砂利を掃除していても、カス(デトリタス)は少しづつスノコからすり落ちて底に溜まって行くんですよね。上部や外部も溜まりますが、掃除簡単。
底面フィルターでこれを掃除するのは、生体をバケツ等に避難させ、砂利全部とフィルターを取り出す必要があるので大変です。
本当のリセットではありませんが、リセット並みの労力を要する大掃除です。
〔大掃除はやった方が安心だと思います〕
色んな考えがあって、これは放置しても構わないと言う人もいますが、概ね「一定期間経過すれば大掃除で除去すべき」な様です。
デトリタスは水槽底で悪い菌の温床となりえるし、ヘドロ状になってスノコの下に水の流れが悪い箇所が出来ると「硫化水素」なる毒物が発生しかねまへん。
底面フィルターの底に溜まったヘドロ状ドロドロに対してヤフー知恵袋で
「ヘドロはバクテリアのコロニーと考えられませんか?」
ってあったですけど。
知らねーよ。そりゃバクテリアのコロニーかもしれんけど、良いバクテリアか悪いバクテリアかわかんねーじゃねーかよ。
ほっといて上手く行ってる人はいますが、リスクを考慮して大掃除はすべきです。
〔大掃除の頻度は?〕
これは難しいですが、短い人で半年、長い人で数年。(10年経つがやっていないという、不要論の方もおられますが)
私なんぞでは頻度は判断つかないです。
私は四年放置して、金魚の調子が悪そうに感じたので、ついに取り出してみました。
取り出したあとにはにはなんな黒いキモい液体がありましたね。かすかに硫黄臭(硫化水素?)がした気もしましたがこれは測定してないのでわかりません。そしてデトリタスも多量にありました。
自分で沈殿物を観て私は「まあ年一回くらいやろうかな」と思いました。
色々ご自分の環境で判断されるしかないと思います。判断出来ないならもう「年一」か「年二」に決めてしまえば良いです。
《大掃除の楽な方法はあるのか?!》
多くはないですが、楽なリセット(大掃除)方法の提案がネットでなされてます。
〔私は微妙な「フィルター二枚の分離敷き」を編み出しました〕
私が考えたのは「フィルター二枚分離作戦」です。
効果の有無は別にして書いてみます。
フィルターは、60センチ水槽に
30センチ用等の小さいフィルターを二枚分離して左右に分けて敷きます。
パイプも左右二本になってしまいますが。
水草で隠していますが左には水中ポンプが付いています。
二枚敷きにして右にもパイプが生えて、水中ポンプをつける直前の写真です。
〔フィルター二枚敷きの場合の大掃除方法〕
1.大掃除前日は通常のプロホース掃除をする。
2.大掃除当日は水槽から水を半分位出した後、生体も取り出す。そして砂利を四分の一程度取り出す。
3.水槽に残った砂利を水槽の左右どちらか片側に集める。
4.もう片側のフィルターを剥き出しにして、フィルターを取り出す。
5.底に溜まった汚い水やカスを抜いていく。
6.水やカスを抜いたら取り出したフィルターをサッと洗って再セット。この時砂利がフィルターの下に行かない様に注意。
(最初に取り出す砂利が多ければ多いほど再セットが楽です。)
7.再度水を水槽の半分くらい溜めて、今度は再セットしたフィルター側に砂利を集める。
8.反対側でやったのと同じ様に、剥き出しになったフィルターを取り出してまた汚れた水やカスを抜く。
9.洗ったフィルターを再セット。
うーん。微妙でした。労力も結構かかります。砂利を全部出すよりかは楽ですが。
底の沈殿物も完全に取れていないかもしれないです。二回くらい繰り返すと良いかもしれませんが。
少なくとも実名なら恥ずかしくて「私が考えたのはー」とか言えないことは自信があります。
〔他に楽なリセット方法はあるかもしれない〕
どうせ片側に砂利を集めるならフィルター二枚分割にする必要はなく、一枚敷きで片側に砂利を集め、剥き出しになったフィルター側に強力な水中ポンプを置いて排水すれば良いかもしれません。
その他ネットでは「砂利を攪拌してゴミを撒き散らしながら水を抜いていく」と底に溜まりにくいというやり方も紹介されていましたが、私にはちょっと無理そうでやれてません。
楽な方法が発見できたら報告します。
【結局金魚に向くのか?】
これは通常のプロホース掃除(そんなに大変ではない)や低頻度の大掃除(ちょっと大変)をやれるかどうかにかかります。
やると腹をくくれば金魚向きの濾過装置です
多食多糞で濾過能力が必要な金魚にはとてもマッチした濾過装置です!
ちなみに底面フィルターのリセット(大掃除)をする時は金魚などは寧ろ楽な方で、小型魚やシュリンプが沢山いる水槽では砂利を取り出す前に生体を取り出すのがめちゃくちゃ大変です。「底面フィルターは小型魚に向いていて金魚には向かない」なんてことはない。もちろん小型魚にとっても優れた濾過方式であることは間違いないです。
【最後に】
《レジェンドの言葉》
さて、長々とすみませんでした。
最後に金魚レジェンドの言葉をご紹介して終わりにさせて戴きます。
・金魚愛好家として有名だが、実は元プロ野球選手であり、金魚の産地として有名な県で屋根にしゃちほこ金魚が付いてる球場で投手や監督として活躍。後に「阪金タイガース」で19年ぶりにキントラルリーグ制覇を達成し更に「楽金」という金魚専門ネット販売企業の監督も務めた星原金一氏
「底面フィルターはわしが育てた!!」
以上お休みなさい