金魚飼育で外部フィルターを使う場合

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全国の金魚愛好家の皆様、熱帯魚愛好家の皆様こんばんは!

金魚飼育の場合、濾過装置の定番は上部式フィルターでしょうか。私も長年ジェックスグランデを愛用しておりました。最近では投げ込み式のスポンジフィルターなんかも人気ですね。私も懐古堂の製品を愛用しております。

多色多糞の金魚ですから、濾過能力の高さに加え「掃除のしやすさ」がポイントになってくる訳で、その意味でも上部フィルターは優秀です。スポンジも水槽内で多少邪魔ですが、メンテナンスは簡単ですね。

「スポンジ愛用してます」や「昔は底面フィルターを〜」などの発言を連発していますが、現在私のメインフィルターは外部式です。
今回は金魚にはあまり向いていないと言われる外部フィルターについて適当に書きたいと思います。

【物理ろ材の洗浄や交換が楽な方がいい】

《物理濾過》

皆様ご存知での通り、糞や残り餌などの有機物が分解され有毒な化学物質であるアンモニアが亜硝酸塩、さらに硝酸塩に分解されるのがアクアリウムにおける生物濾過です。
(厳密には脱窒細菌によって硝酸塩も分解されるまでが生物濾過ですが、初心者レベルでは困難です。あと水草に硝酸を吸収させるのも生物濾過ですね。)

物理濾過とは有害な科学物質が生物濾過される前の段階。つまりまだ糞や残り餌、水草の切れ端、死んだ魚の一部などの段階で除去してやる考え方です。
そりゃ糞なんかも通水してりゃ、ほっといてもいつかは分解されるでしょうが、その様に有機物がアンモニアを大量に出す前の段階で取っちゃえちゅうことです。

《上部フィルターやスポンジフィルターは楽チン》

上部フィルターは楽ですね。生物ろ材の上にマット置いときゃ糞なんか上に溜まりますから、定期的に洗浄したり交換したりでOKです。

スポンジフィルターも一ヶ月から数ヶ月に一度軽く飼育水でもみ洗いして大きなゴミを出してやれば事足りる。

《外部フィルター内部での物理濾過はしんどい》

外部フィルターはキャニスター内部で物理濾過をしようとするとしんどいですね。

[主な製品のろ材構成]

外部の場合は多くのパターンで、水の入り口から

リングろ材で水の流れを分散させリークを抑える
→粗めスポンジ等で物理濾過して大きなゴミを取る
→メインろ材で生物濾過
→細めのウールマットで小さなゴミを取る
(→活性炭マットで科学濾過)
てな感じでしょうか。
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エーハイム総合カタログより。
上図では水は下から上へ流れます。

エーハイムメックはリングろ材。これが水をあっちゃこっちゃに流して「リーク(偏って流れる)」を防ぎます。このリングろ材で物理濾過を行っていることになっていますが、これは無意味です。

青い「粗めフィルターマット」が大きなゴミを濾し取り物理濾過します。説明書きは「生物ろ材」となっていますが、「物理濾過をしながら生物濾過もする」です。

生物ろ材であるサブストラットを通り、「最後に」ウールマットが細かいゴミの物理濾過をします。

上部式使ってる方から考えると「なんでやん」という流れですよね。
水の流れの最初に粗めスポンジが来る製品もありますが、しかし流れの最後にはウールマットがあり、これが目詰まりし易いのは同じです。

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[スポンジ洗うのしんどい]

蓋を開けて物理濾過用のスポンジ等を取り出して洗浄。ウールマット交換。再セット・再スタート。書くとあんまり面倒くさそうじゃないな、、、やれるなら良いと思います。
頻繁に生物ろ材をいじらない方が良いとの意見もあります。嘘か本当かわかりませんが、どっちにしても生物ろ材をいじらないと物理ろ材の洗浄ができません。

スポンジの洗浄をさぼるとちょっとすると流量が下がって濾過能力が低下します。
「もうスポンジなんかいらん!」と外しちゃうとフィルター内部は激しく汚れ、ろ材がヘドロ状物質にまみれます。
生物濾過槽には出来るだけ大きな有機物を持ち込まない方がいいでしょう>

外部フィルターを2個連結して最初のフィルターを物理濾過専用にしてもこれを開けて洗浄する作業は同じです(「生物ろ材いじるな」的にはは良いかもしれません)。

【外部フィルターの外部で物理濾過】

こっから下だけ書けば良かった、、、いやこっから下もご存知の方は多いか、、、

《ストレーナースポンジを付ける》

給水側のストレーナーにこれば付けて下され。

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少し粗めに感じますが、金魚にはこれ位の目の粗さが良いとです。

因みに金魚だろが、小型魚だろうが、シュリンプだろうが、物理濾過と吸い込まれ防止にストレーナースポンジは付けて下さい。
外部フィルターはキャニスターの外部で物理濾過をする方が絶対にメンテナンスが楽だし、濾過効率が上がります。
小型魚やエビの場合でもっと目の細かいものが必要ならテトラP−1とかを使えば良いと思いますが、目が細かい分目詰まりにはより注意です。

私はこんなのを使っています。これも目はそんなに細かくないですが。

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《内部のスポンジは外す》

外部フィルター外部で物理濾過をしますから、外部フィルター内部のスポンジ(先程の図なら青いスポンジ)はもう外して下さい。
大きなゴミは濾しとるし、生物濾過能力も高く素晴らしいスポンジなんですけどね。
空いたスペースには生物ろ材を足して下さい。詰めすぎ注意ですが。

《ウールマットも外す》

細目ウールマットも外して下さい。
スポンジをすり抜けるごく細かいゴミが取れずに水のキラキラ感が失われそうな感じがしますが、生物濾過が出来上がって、ろ材に「バイフィルム」が形成されると、それがゴミをキャッチしますので大丈夫です。そういう意味でもろ材は数ヶ月に一度洗浄して下さい。

《ウールマットの代わりにこれを使う》

ウールマットの役割は物理濾過だけではなく、ろ材が欠けた場合の細かい破片からモーターのシャフト(棒)やインペラー(羽)を守る役目も負っています。
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破片がガリガリっとなり棒や羽を傷つける場合があります。そうそう起きる現象ではないかもしれませんが、ろ材掃除をする時に時々破片を発見しますので、ウールマットを外すとこの面で不安です。

代わりにこんなのを使って下さい。
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charmさんで色々なサイズが販売されていますので、フィルターサイズにあった物を調達するか、一枚物をカットして下さい。勿論ホームセンター素材で自作してもOKです。

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このネットをすり抜けるくらいの細かい破片ならガリっとはならずスルーしてくれます。

《ストレーナースポンジは週一洗浄。ろ材は数ヶ月に一度洗浄》

ストレーナースポンジは週一洗って目詰まりを防いで下さい。
大幅な流量低下は防げます。
週二洗いでも良いです。ここで生物濾過なんか起こらない方が良いので水道水で洗っても問題なしです。

これである程度大きな有機物をブロックすれば数ヶ月(年に2〜4回?当社調べ。適当)内部の掃除は不要です。「数年」という人もいますがオススメしません。
数ヶ月に一度ろ材を飼育水で軽く濯ぐとともに、キャニスター底面に溜まっているデトリタスを取り除いて下さい。
ろ材はネットに入れてフィルターにセットする方が取り出し・洗浄が楽です。

《エーハイムスポンジブロックが最強》

[ドイツではディスカス飼育等で常識?]

本当はこれが最強でメンテナンスも楽です。「エーハイム スポンジブロック」。

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こんな使い方をします。
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ドイツのディスカス飼育ではごく普通に使用されているそうです。ディスカスも「ディスカスハンバーグ与えたりで強烈に水を汚しますもんね。

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参考になるサイトをリンクしますので是非ご参照下さい。

これだけ面積が広いとそうそう目詰まりしません。
スポンジ自体は年に一回程度すすぎ洗いすれば良いだけ(結構大量にゴミがでますが)。フィルター内部もその時掃除すればいいと思います(これまたスポンジブロック併用で何年も掃除しない方もいます)。
スポンジの外側(給水ストレーナーのある狭い方)にはカス(デトリタス?)が溜まりますからこれは月に一回くらい吸い出して下さい。

これ強力な物理フィルターになると共に、生物濾過能力も結構ありそうです。

[水槽が狭くなってしまう]

欠点は水槽が狭くなることにつきます。
60センチ水槽でスポンジの厚さ5cm、隙間5cmの計10センチを取られるのはキツイです。それを割り切ってつかうか、90cm水槽など大型ならばそれ程気にならないかもしれませんね。

製品サイズは60cm×50cm×厚さ5cmですので、水槽サイズに合わせてカットして下さい(ガラス内寸+1cmが目安)。
切り口を綺麗に真っ直ぐ切らないと小さな隙間が発生してプラティの稚魚なんかは脱走します。
私、外部フィルター掃除の時、中にネオンテトラみたいに小さいプラティの子供発見し驚きました。
良く生きていてくれたもんです。救出後元気にプラティの体型に育ちました。

【酸素の供給】

排水口が水槽の下の方にあって水が底の方でしか動かない状況でなければ大丈夫です。

付属のシャワーパイプを付けたり、排水口を水面が波立つ位置に(水面若しくは、水面より少し上)にセットすれば酸素も十分供給されます。
「水が下から上へ」→「上の水が流れて水面から酸素を取り込む」→「酸素を取り込んだ水はまた下へ来る」のサイクルが出来ていればOKです。
この様な水の動きが作れない場合はエアーポンプとエアーストーンを設置してやれば良いでしょう。
エアレーションや酸素の供給に関しては別途書いてますので、是非リンク先をご参照下さい!

【水流が強すぎる場合】

逆に水流が強すぎて魚の負担になりそうなら、排水口に水流を弱める器具をつけます。
これを付ければ水流の調節ができますし、酸素の供給と言う面でも問題ありません。

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【多少面倒だが良いところもある外部式】

《結局金魚飼育にはどうか?》

ろ材容量も多く(濾過効率は高くないが)、静音性が高いなど優れた点は沢山あります。
上部フィルターを置かずに水槽上面をすっきりさせたり、スポンジフィルターより水槽内を広く使える利点もあります。
上部置けない時もありますしね。
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掃除も面倒ですが、「ダブルタップ」等でホースから切り離して洗い場や庭へ持って行ったりすると水槽周りに水をこぼさずメンテナンスできたりと他のフィルターより案外楽な面もあります。そもそも水槽の外部で濾過でき、多少離れた場所に設置できることはかなりのアドバンテージです。
また、クーラーを設置する必要がある場合、どのみち駆動するポンプが必要になりますから、どうせポンプを付けるなら、濾過槽と一体化した外部フィルターを設置する方が効率的です。

金魚に「最適」とまでは言えませんが、欠点はある程度消せるし、状況により万能な機能が発揮できる優れた濾過装置です!

《もっと工夫できる情報があれば報告します》

「逆洗い」や「外部フィルターのホースを分岐して楽々排水」などもっと楽できる工夫はありますし、それ以外の情報も発見したらまた報告させて戴きます。

それではみなさんさようならー。

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